クラシックルート巡礼
錫杖岳・左方カンテ(単独)
2007年2月23日〜25日
小倉(記録)
中尾温泉口駐車場を私の他2パーティーが前後してスタートしました。1パーティーは3ルンゼ・もう1パーティーは私と同じ左方カンテでした。
多分、先週のトレースだと思う古い足跡がありました。雪は締まっていてそれほどもぐりません。錫杖沢出合いからは、1ルンゼ押し出しを詰めました。上部では東京の左方カンテPと交代でラッセルしました。そして東京の2人Pと同時にスタートしました。私は、尾根ルートから、東京の2人Pはルンゼから。
私は単独で時間が掛かりますので適当に抜かしてくださいと挨拶を交わしました。
1P目ザイルを固定して登り返して1時間30分でした。無雪期はだいたい1Pに1時間を目安としています。無雪期の三級のやさしいセクションは支点も少なく厄介者です。冬壁は時間がかかります。
2P目のかぶったセクションは先行Pのトップはアブミを出しでいたが、私はAOで抜けられました。そして左トラバースはアックスが決まって問題ありませんでした。
3P目のピナクルからの垂壁はチョンポ棒でクリヤーしました。
4P目のトラーバースからチムニーに先行Pは苦戦していました。セカンドがスタートして、すぐ後を追いかけました。チムニーでは、アックスにアブミを掛けて登っていたので、私も真似をして登りました。チムニーは上部の方にしか凍っておらず下の方はツルツルで足がかりが有りません。チムニー内は狭くて、おもいっきりアックスが振れません、先行Pの付けたアックスの穴にアックスを引っ掛けてアブミでクリヤーしました。アックスが抜けないかヒヤヒヤものでした。そして荷上げをしました。先行Pがいなかったらここで敗退していたでしょう。先行Pの人に、あのチムニーをよく登れたね、と言われてしまいました。まったくその。とおりです。
5P目は左壁を短い間隔のボルトのアブミ架け替えをして右ヘトラバースです。アックスがビシッと決まって快適でした。そしてルンゼ状をダブルアックスでテラスまで。
6P目のテラスまで先行Pに離されず上手い事ついて行けました。オフィズスでは先行Pのトップは苦戦していました。私の登り出す頃には真っ暗になっているので、テラスを整地してビバーク体制にはいりました。先行Pのセカンドが登り出す頃には薄暗くなっていて6P目をフィックスして真っ暗のなか下りて来ました。そして私の横を整地してビバーグ体制にはいりました。6P目をリードしていた人が、遅くってすいませんと言ってきました。そんな事ないですよと、挨拶を返しました。私は、冬シェラフ・シェラフカバーテントシューズ・エアーマット・ツェルトのフル装備でしたが寒かったです。
明るくなると同時に先行Pは、6P目のユマーリングを始めました。私も続いてスタートしました。無雪期ではA0またはA1でチムニー内に入るのですがダブルアックスでクリヤーできました。そして残置支点とカムのA1で登り、枯れ木でザイルを固定しました。無雪期では信用できない枯れ木ですが、今は凍り付いて揺らしても、びくともしません。安心です。
最終Pは出だしにカムを1発かまして、右端の凍った草付きをダブルアックスで央適に登り大木のビレー点を越えて稜線まで出て終了しました。 焼岳から穂高の稜線が綺麗に見えていました。そして同ルートを6回の懸垂で下降しました。ザイルが抜けず1回登り返ししました。
今回の登攀ではスタイルにこだわらず、何でもありで、スピードに重点を置きました。
このルートを登るにあたっては1996年の、当時ポッポ会の大見さんの山行記録を参考にしました。ありがとうございました。
2月23日雨/曇り あやめ池17:00 →
24日/曇り 中尾温泉口駐車場3:00/5;00 − 取り付き8:10/40 − 6P目テラス16:50泊
25日/晴れ テラス6:30 − 終了9:40/50 − 取り付き11:55/12:10 − 中尾温泉口駐車場13:50
「登攀装備一覧」
ザイル8.5×50を2本・ビナ14枚・ソロイスト・アブミ3個・カム×2個ユマール
ハーケン×3枚・シュリング・テープ・ハーネス・チェストハーネス・チョンボ棒
アイゼン・ピッケル・パイル・ヘルメット・オーバー手袋・ウール手袋x3
(小倉)
